近親者で静かに執り行われる葬儀の一つに、家族葬があります。家族葬のほとんどは、3~4親等の限られた親族のみが出席するので、故人の知人、友人らは参列しないほうがよいのではと思っている人も多いはずです。
生前、故人と親交のあった近しい人からすれば、「参列してはいけないのか」という疑問さえ湧いてくるでしょう。
そこで今回は、家族葬の参列の判断基準と合わせて、参列する際のマナーについても紹介します。
家族葬参列の判断基準
一般の会葬者を招かないスタイルの家族葬は、基本、遺族側から参列の申し出があった場合のみ参列できます。ですので、連絡がなければ参列するのは控えたほうがよいでしょう。
家族葬に誰を招くのかという厳密なルールはないので、故人とゆかりのあった知人、友人に最後のお別れをしていただくことは可能です。呼びたい人がいれば、参列の依頼をしておくのがベターといえます。
親族の参列に関しては、故人の兄弟や子供といった血縁関係の近い人だけに限ることもあれば、叔父、叔母までも含むケースもあります。この判断は、故人の遺志や喪主の判断に委ねられています。
ちなみに、家族葬は30人以下の少人数制が一般的です。規模が大きくなると、葬儀費用を抑えられるという家族葬のメリットがなくなってしまいます。
家族葬参列のマナー
家葬葬に初めて参列する人にとって、事前に確認しておきたいのが家族葬のマナーです。通常の葬儀と同じで、参列する際の服装、香典や挨拶などのマナーがあります。
服装に関しては喪服、礼服を着用するのが基本です。男性は、ブラックスーツを着用し、ネクタイ、靴下、靴は黒で統一、シャツのみ白にします。
女性は、黒のワンピースやスーツ等を着用します。肌の露出は控え、ストッキング、靴、小物のバッグに至るまで全て黒で揃え、控えめな印象を心がけましょう。
香典を辞退することの多い家族葬ですが、その際、参列者は香典を用意しておく必要はありません。
ただ、香典について触れていないようであれば、あらかじめ用意しておきます。金額は故人との関係や年齢によって変わりますが、5千円から1万円が妥当です。
さらに、家族葬では受付を設けていないケースがあるので、遺族に直接お悔みの言葉をかけても問題ありません。もちろん、忌み言
葉には気をつけます。
まとめ
家族葬は、一般の葬儀とマナー全般は変わりませんが、遺族から参列の案内がなければ原則参列できません。
また、供物や供花などを送るようであれば、遺族の承諾を得ておく必要もあります。
いろいろな思いで家族葬を選んだ遺族の気持ちに寄り添い、配慮ある行動をしたいものです。